キトサンについて 11

ネットで「キトサン」を検索すると、出るは出るはいやになるくらい出てきます。その中で、少し目に付いたものを今日は話します。

営業妨害をするつもりは決してないのですが、「イカキトサン」なるものがあったのです。キトサンは、キチンを原料に作るわけですが、このキチンは大部分がカニ殻を原料にして作られています。カニ殻から作るキチンは、正確にはα-キチン(α型キチン)と言います。それに対し、イカの軟骨から作るキチンをβ-キチン(β型キチン)と言います。これはどういうことかと申しますと、1分子当りの構成される元素の種類と数は同じなのですが、立体構造が違うのです。これを化学では、異性体と呼びます。

ここまではいいのですが問題はここから先でして、α-キチンを原料にキトサンにしたものがカニキトサン、β-キチンを原料にキトサンにしたものがイカキトサンである。 これが間違っています。一見間違いのないように見えますが、α-キチンを原料にしようと、β-キチンを原料にしようと、キトサンにすれば同じ構造式になるのです。つまり、α-キトサン、β-キトサンというものは存在しません。

キチンの段階では違うものの、キトサンの段階では全く同じ構造になるのです。