キチン・キトサンと呼ばれるようになったのはなぜか?この疑問に答えるためには、少しだけ化学構造式の説明が必要です。
キチンとキトサンは、その構造式がほとんど同じですが、ただ末端の一部だけが違っています。キチンは、-NH(COCH3)に対し、キトサンは、-NH2になっています。
自然界には、キトサンの状態ではほとんど存在しません。大部分がキチンです。例えば今話題のきのこキトサンも、キチンを化学処理してキトサンにしています。カニ由来のキトサンも同様です。
しかし、自然界にあるキチンの2~3%は、上の構造式にある-NH(COCH3)が-NH2になっています。つまり、キチンとはいうものの、その内の2~3%はキトサンとして混ざった状態にあるのです。ですから、あながちキチン・キトサンと呼ばれるのも間違いではないのです。
今回は、少し難しい話になりましたがお分かりいただけましたでしょうか?次回は、キトサンの品質についてお話します。